トゥルー・ソニック/竜門勇気
 
青い草むらを
真っ青でどこまでも続く丘が
夜を打ち破って登る太陽が
その青をキラキラと反射していた
あまりにも美しくて
無意味に見えた
美しさ以外は無意味に見えるほど
恐ろしくきれいだった

近くには
湖畔が置かれていた
湖畔は凪いでいた
無意味であれと言われているように思えた
僕は意味を持ったままここに来たので
湖畔に口をつけて水を飲んだ
意味が湖畔を揺らす
僕はそれでいい
後は君たちがどうするか決めればいい

僕は比喩じゃなくて
青い丘を見た
ラピスラズリよりずっと青かった
本当に比喩じゃないんだ
僕が死んでしまうなんて信じられないけど
君は信じ
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