系図/
ぽりせつ
はるか昔から
美は論述されてきた
やがて わたしたちが絶えたあと
限りなく人のかたちをしたマシーンたちが
心について語りはじめるだろう
絵にもするだろう
価値や 学術や 神話にもするだろう
それでも 七十億の鉄骨のすきまに
一滴の水も 流れはしないのだ
七十億の肋骨のすきまに
ついに美の一風が吹かなかったように・・・
青空は だれも墜ちてこなくなった下界の深みに
それでも静かに 在りつづけるだろうかーー
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