永遠/石村
 



ある夜
死んでしまつた

畳の上に食べかけの芋がころがつてゐる

その横におれがころがつてゐる

目をとぢることも
ひらくこともできない

お迎へもこない

月の光が障子の桟に溜まつて
零れていく

時間といふのは長いものだ

おれは永遠を手にしたのだ

あまり
うれしくもない



(二〇一八年四月二十五日)


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