九分九厘、最終出口/ホロウ・シカエルボク
の絵具の前でしばらく立ち止まって
自動販売機で欲しくもない缶コーヒーを買って
すぐに飲み干して脇のボックスに捨てる
良く冷えている、とうたうステッカーのすぐ隣に
エコマークのついたステッカーが貼ってある
すぐそばの公園は
老若男女問わず
ニコチンを風に漂わせるやつらばかり
やつらの脳味噌は鮮やかな糞色に違いない
あれッ、夜明け前だ
いつのまに、どうしてこんなに
ひとっこ一人居ない車道のど真ん中で
色を失くしていく夜を見ている
ああ、いまなのに
この場所なのに
行方不明者の手紙を読むのなら
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