君の名前はまぼろしになった/ふじりゅう
ギィ 流されるままに間違った舟
白い半紙を行く
長い髪に 長い髪が絡まる
黒い魚がぷかぷか浮かぶ
白色の部屋 隅に果物とか花 窓の外に桜
なまっ白いカーテンの隙間から
はみ出すどす黒い日差しが
痩けた貴方の頬の
おぞましい笑顔を克明にしているし
俺の心臓を鷲掴みにしているよ
いつかの冬 カラスが目の前を掠め飛んで行ったのとか
早すぎる雪に黒い羽が散っていたのとか
あと、爪を切らずにヤったのとか
常に1円玉しか投げなかったのとか
あとあと
仮病を患っていたのとかも悪くないし
デザートをおごろうかとか考えてたし
石みたいな米粒を飲み込む
ごぐり とかいう音 うざ
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