幸せな人生/邦秋
 
溢れ出る感情が、心のキャパシティを超えそうになったとき、

言葉を綴ることで僕は僕をコントロールしている。



そして、その感情は、幸せや楽しさというよりは、

怒りや絶望といった類のものの場合が多い。



だから、安寧な日々の中では作品が湧いてくることが少なく、

詩や詞が生み出されるときと、

心の状態が良くないときとは、ほぼ同義だ。



−「憂い」に「死」を足すと「うれしい」になる



かつて、そんな発明をしたこともあったが、

独立した作品として世に出すには抵抗があった。



言葉を通じて日常の僕への心配を招き
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