I Know I`m Losing You/ホロウ・シカエルボク
 
んだり出て行ったりしてしまった。このブロックに居住しているのはわたし一人。この家へと続く道を歩くのもわたし一人というわけだ。おまけに、裏庭と林を仕切る小さなドアを開けると、獣道のようなところを通って山の反対側に出られる、わたし専用のルートまである…身体はどうしているのかって…?ああ、そういえばその説明がまだだった。裏庭の片隅には使っていない井戸がある、そこに石灰と一緒に落とす。適切な処置がどうかはわからない。昔そんなやり方を小説で読んだ記憶があるのだ。蓋を閉めてしまえば、正解だろうが間違いだろうが気にならない。次に開けるときにはなんの臭いもしない…紅茶を飲み終えると欠伸が出る。昨夜はすごく重労働だったもの。ベッドに入って、満足するまで存分に睡眠を楽しもうか。この週末にはもう何の予定もない。明日晴れたら洗濯機にたくさん働いてもらおう。退屈したらふもとのスーパーに買い物に出かけよう。もう少し先のショッピングモールまで出向いて、モータウンのアルバムを何枚か買うのもいい。でも今はとにかく、ぐっすりと眠ることだ。誰にも邪魔されない眠り。なんて楽しい週末だろう…。


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