甚だしくも友人と誓い/ツノル
 
しこころから慕っているというのは、彼の本心を考えると間違いだろう。
彼はシュウに見捨てられて、相手にされないのを恐れていただけかも知れないのだ。部署の皆が日頃からYOの挙動不審な言動には距離を置いていたからだ。
不思議に思い、わたしも何度か尋ねてみたことがあるが、いつも決まって余計な詮索をするなと言わんばかりにわたしを目の敵にする。
そんな彼には理屈が災いした。何が正義で何が不正であるのか、理不尽にもはじめから気づいていたのだろう。
この腐りかけた死体を炉で燃やし、いずれまた再生しなければならない。
まんまと皆を騙していた彼は、その術を理解していたのだ。

椿には萎えた頸が七九萌え、血糊に臓器と糞尿の頭文字を悼む。不知火の矢の如く。大地を潤す禿鷹の群れ。
叫ぼうか。彼らもまた、奇骨と生涯の業を燃やす。
哀れ秋霖と咳も散る、愚兄ども囲う漏斗が花びらよ。



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