甚だしくも友人と誓い/ツノル
更年期が近づいてくる頃には秋霖も枯れているの、彼女はそう言った。
ところでKという若者は今頃どうしているのかと思う。
はじめは仲のよかったSの本性が見えてくると、Kは次第に距離を置くようになった。
そんなKもはじめて買った新車に落書きをされたとき、真っ先にSを疑ったのはわたしとて同じだ。
その後何かと苛め続けられたKがキレて辞めたのかどうかは知らない。
彼の無垢で明るい性格が、当初とはまったく別人のように変わっていったという事実は、いまだにわたしの脳裏にはっきりと刻み込まれている。
Sがアルバイトで働いていた七里塚死体処理係という部署にはYOという気の弱い男も働いていた。
も
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