夢路/梅昆布茶
 
ぼくの朝は完結しないつめたい夜を引きずってはいない
ぼくの大腸は閉塞して夜をためこんでいたけれどもね

カーテンを引くと天使はねぼけまなこで羽ばたいている
窓からのぞくと景色のはじに満開の桜の樹があって

いくつかの峠道をへて空にのみこまれてゆく路がある
それはだれでもがたどれる路なのだろうか
それともときどきしか垣間見れない夢路なのだろうか

ぼくの夜は道玄坂か代々木公園のあたりに紛れ込んで
ちょっと休息をとっているだけかもしれないのだ


戻る   Point(14)