吠える犬は繋がれるか処分されるものなのに/ホロウ・シカエルボク
 

真夜中を疾走する無軌道は自意識は所詮、夜明けとともに失われる時代遅れのノスフェラトゥだ、陽のあるうち連中はどこに潜んでるのかまるでわからない、お互いの顔すら見分けがつかないほど暗くなるまでは怖くてドアを開けることが出来ない、いや、それはもしかしたら重たい棺の蓋かもしれないが…近頃じゃ本当の化物は綺麗に着飾って真昼の繁華街をうろついてるようなやつらだし、そのどちらもそもそも俺とは何の関係もない種族ではあるけれど―柵を設けようぜ、ひとつの大家族なんてまっぴらだ、アイデンティティによって振り分けられる世界を始めないか?コーヒーの空缶にそんな戯言を吹き込んで性欲処理人形の口元を思わせる自販機横のダスト
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