隔絶´/世界世紀
 
僕の部屋には季節が無い
うずくまって見詰める本棚には
うっすら埃が積もっている
TVのコンセントは抜いたままだ
頭痛が少し
腹痛も少し
瞼が厚ぼったく重たい

もう長いことゆっくり眠れてない
こま切れの睡眠でしのいできた
規則正しいのは秒針だけ
いつ目覚めても
時間を刻む音が
静かな部屋に響いている

朝がきても夜がきても
僕の部屋の窓は同じ強度で
地下シェルターみたいに
中のものを守り続けている
ガラス細工の置時計が揺れる

ぐるぐる同じところで
僕はぜんまいみたいに
硬く絞まっていく
時間は止まってはいないのに
景色は移り変わるのに
僕の部屋には季節が無い
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