オルタネイト・ピッキングの幻想/ホロウ・シカエルボク
のか定かではないというのに!それが果たしていつも、たったひとつのものなのかすらわからないというのに―!結論は重要ではない、結論は決して重要ではない、躍起になって求めてきた昔がお前にもしもあるのなら俺の言っていることは容易く理解出来るだろう、俺はそれについて口にすることを億劫には思わない、何度だって繰り返してみせよう、お前がそれをはっきりと理解することが出来るまで…飾り棚には埃によって白く変色した実験器具がある、ビーカーにフラスコ―底には僅かながら、いつかに試された薬品の名残がある、薄暗いガラスの中で、彼らはなにがしかの結論の欠片を抱いたまま、そんなことには何の意味もなかったと誰かが口にするまで静か
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