目が光を生み、/ぽりせつ
目が光を生み、
鼻が香を生み、
耳が音を生んだ
葉が風を生み、
幹が水を生み、
根が土を生んだように
次に命は、何をこの世に生む
(わからないのだ、
目を持たない三葉虫が光を見つけた理由を
目玉をふたつ並べて立体を見つけた理由を)
イオンモールみたいにぽんぽん建設していこう、感覚器
積極的に進化していこう
《これは「色即是空」への、わたしのささやかな反抗です》
死が生を生み、
生が愛を生み、
愛が私を生んだように
なにもわからないまま生活しているのだ
なにもわからないまま、感覚だけが増え、また死に帰ってゆく
思考を与えたのに、
考えても解らないものをこの世に用意した、精神の、
分裂した神が、病原体なのだ
現代、
常態は蔓延を病み、
わたしたち
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