風の道/
服部 剛
アスファルトの下に張り巡らされた
地下鉄を降り、改札を抜けて
無表情な仮面の人々とすれ違う逆流は
生ぬるい風になり
この頬をなぶる
だが、視える
人波の間を分かれゆく
目の前の道を
自らの鼓動に応じて、私は歩む
階段を……のぼったビル群の街で
地上の風に吹かれながら
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