フルートを吹く君の横顔が/
ぽりせつ
フルートを吹く君の横顔が
紙袋によく似ていたので
ぼくはおもわずクロワッサンを詰めたくなった
取手のない、閉じるときは口を折るだけの
簡素な作りのやつさ
官能をおびやかすものが
永遠に悩みの種で、生きる意味なんだ
君が演奏をやめるまで
ぼくは紙袋を抱えながら
はじめての勇敢を生きられる
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