冷たさを運ぶペリカン/竜門勇気
 
カンニングペーパーに
君の名前を書いた
ずっとすべきだっただろ
思い出せない最後のカケラ

腐った野菜の山
君が僕に抱いた印象
窓の奥に星がいっぱい
見ろよあれが次の街だ

青色だけとっといてくれ
そこにある鉛筆の中で
憂鬱な色はそれだけ
憂鬱を書けるのはそれだけ

火花が散るラジオの前
君の名前を探した
聞こえそうで待っている
冷たさを運ぶペリカン

腐った野菜の中
君が抱いた犬の人形
泡の垂れる唇から
静謐の意味だけ濾し取った

青色だけとっといてくれ
その中のずっと奥には
唯一の意味のある色
それだけが意味のあること

憂鬱な色はそ
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