夜のベンチ/
ミナト 螢
誰かが眠る
夜のベンチの上
欲しいのは
毛布だと言えるなら
きっと幸せな
一日になるね
夜のベンチに
冷たい涙を
落とした瞬間
星の集団が
感染したから
こんなに熱を
放っているのさ
僕には見える
白い光でさえ
あの人の心を
溶かせやしない
塗りたての
ペンキみたいな人に
どうやって触れたら
良いのだろう
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