銀白の鱗/世界世紀
僕を見たひとは こう言う
「ゆうれいがいる」
アルファケンタウリから来たんです と
おどけてみても
遠巻きに小石を投げつけて
一人残らず去っていく
雪の中なら平気だと思ったんだ
薄ぼんやり色も消えていくでしょう
冷えて何もかも透けていくし
M78星雲は戦いの絶えない所だって知ってたから
スペシウム光線は最後の手段にとっておいたのに
カラータイマーの赤色が目立ちすぎたみたいで
だって明滅するんだもんなぁ
万歳して空に吸い込まれるしか
方法は無いじゃないか
銀色に小さく光って消えるだけさ
イーハトーヴに宛てた紙飛行機が
ようやく届いたらしいから
けんじ君によろしくねって、笑って
飛行船に乗り込もうと思ってる
バルスって叫んでも何もおこらないよ
飛行石は本当はアルファケンタウリにしか
無いんだから
君の白けた鱗はあちこちに
傷ついたまま傷つけたまま
早く脱皮しちまえよ
もう白蛇だって事は隠せやしないんだから
ちたまは冷たいなんてみんな知ってるさ
だから泣きながら手を繋いでるんだ
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