したいのそばに咲くハな 捨て息 それは赤い/狩心
 


誰にも目撃されないと
約束したのに

中に写る中ではない鼓動
朗読の中に潜んでいる体液
沢山の死に飢えて
沢山の裸体が踊り
死の上に立とうとしている

突然言われても分からないシ
千差万別の裸体詩
真裸万象の如く
秘め事の影
ゆらり

竹刀を振りかざす
君はまだ諦めないだろう
無に還るそのときまで



知っていた
生まれる前から
オールが擬意擬意と水面を撫でる
それらが
何かを脅かすとしても
渡しの心はそれらを無視して
純粋に生きることを選ぶ
単一のオールが
胸の中の筋肉をほじくり回し
渦巻きの苦悩を
エンジンとして
舌の無い渡しは
深遠の黒の中を
主観軸をも無視して
ぐるぐると回る朗読

存在しない岸辺に振動を届けようとしている
セイメイはまだ
そこに在るのか

ああ

少なくとも

おまえだけは、

戻る   Point(2)