年賀欠礼/
ミナト 螢
ポストの胃袋に
積んだハガキは
あっち向いてホイ
知らないままの
顔で運ばれてく
極楽浄土の
土産に持たせた
白い砂糖が
雪に混じっている
姿を見せずに
気配を残した
亡者の心が
蘇る場所で
塩を撒いた
天国への階段
降りしきる雪が
固まりながら
明日は扉を
開けられるかな
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