クリスマスソング/秋葉竹
 
呼べない
血と泥と醜さに塗れた
羽根のかたまりも
雪の積もりかけたアスファルトに
おぞましい、掠れた絶望を
細く長い血の道として描きながら
躓いては起き上がり、
蹌踉めきながら
歩いている

誰か彼女を救ってやってはくれないだろうか?

私に出来るなら私がやってあげたいけれど
私には、無理だから。


クリスマスイブに降臨する
ピッカピカの大天使、

あなたにお願いしてもいいかしら?
本当に舞い降りてくださるのなら

クリスマス イブに舞い落ちる
さらさらの粉雪、

あなたがたはしんみりと
もう諦めてしまっているね?

私にできることといえば
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