クリスマスソング/秋葉竹
 

クリスマスイブに降臨する
ピッカピカの大天使、

クリスマスイブに舞い落ちる
さらさらの粉雪、

言葉と
こころと
理想と
夢とを
傷つけられて

千切られる寸前まで
折られた翼を引きずった
地上の天使が、
場違いでギラギラした
ネオンが点滅をくりかえす
私の街を歩いている。

汚れてしまった悲しみに
気もついていないんだろう
けっして俯かない?にあたる風と雪に
ピクピクと泣き黒子のあたりを痙攣させて、
でも、敵のこころを射抜くような
焼けつく視線で
前だけ見て歩いている。

私は、じゅんぱくなままなのだ、と。

もはや翼とは呼べ
[次のページ]
戻る   Point(10)