聖夜、水色の花に触れる/秋葉竹
 
                    

歌は、
今夜も眠りをいざなうだろう

僕は、
この部屋にながれる
美しくも、切ない、哀しげな調べを
オーティス・レディングの歌声を
その『ホワイト・クリスマス』を
祈りを込めて、聴くだろう

君はいつまでも、
なぜ僕のまぶたを見つづけているのだろう
夢を忘れようとしない僕は眠り

その夢色の眠りの中で

フローリングが冷たくて心地よく
冷めきった水色の心の花に触れる小指の先を
そっと、みつめ、
みつめ、みつめ………


涙がながれおちるまえに
手鏡でチェックをして、哀しみの色を消す


なにも
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