積み上げる/葉leaf
たった一つの平衡を生み出すために散っていった日々の曜日がまばゆい。平和を望むシュプレヒコールは誕生直前に堕胎され、焼き付くような体幹の振動だけが残った。解釈を拒むものがどこまでも積み上げられては浸み出していき、達成や終了を指し示す基準が存在しない。ひとつの愛が彫刻され、輪郭がきらめきだすと、風景全体の法悦がまぶしくなる。ひとつの声、ひとつのしぐさ、ひとつの表情、それらを無数に交し合うことで静かに高められていった沃野を共有した先には、転倒した地球と転倒した天空があった。音楽以前の音楽、機械的なメロディーやリズムを失った音楽が狂ったように雷鳴をとどろかせている。爪の一つ一つ、髪の毛の先端まで漸進的に変化していき、目の色は明るく、肌は若くみずみずしく、装いは清潔に改められた。完成点というものはどこにも存在せず、すべてが完成であり終局であり、同時にすべてが未熟である。ただ日々の積み上げ、存在の、生の積み上げばかりが精力的に執行され、そこからたくさんのものが漏れ落ちながら一つの愛の輪郭の周辺をめぐっている。
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