夢の傷/
秋葉竹
て過去を忘れようとする
いじましさがみっともなくて
立ち止まったうっすらと汚れた魂を
なんとかなだめすかして
転がそうとするけれど
そのうち諦めてしまうのだろう
いつのまにか?
なぜ哀しげなひとつ星は
だれとも目も合わせずに
その行く先を
ほの光る異界の海へと
決めているのだろう
やさしい夜の雨が降る海
夢の傷のような私の瞳孔を
切って
つき刺して
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