冬を越す/秋葉竹
バシャバシャと
ベッドの海で泳ぐという
夢を描いた、哀しい絵の具で
遠くから
雨の匂いがする冬は
雪が降るより、心は寒い日
流星に
安い願いのメールして
刹那みっつの祈りを捧げる
恋したわ。
寒い時間を、まっすぐに
手塩にかけたふたりの温もり
寒いイブ
ひとりの部屋で灯らない
ツリーの飾りを無言で睨んで
この季節
別れるなんて寒い恋
しなきゃ良かった、年も更けゆく
前髪が
鬱陶しいとかいったっけ?
切ってみたけど気づいてくれる?
バイバイが
『お別れ』あらわす言葉なら
初めて本気で言うのは今夜だ
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