爛れた涙/秋葉竹
 

あふれ出る
光の速さで楽園を
堕ちて、あなたの、胸に飛び込む


じぶんさえ
反射させてた大嘘に
痛々しくて涙をこらえた


どれでもいい
拙い愛でも泣き笑いでも
おし寄せる波、泳げず溺れる


仮定せよ
僕は君より君が好き
そんな好きだよ、痛々しいほど



真円を
月にたとえて真剣に
憧れ抱きしめ、地球に還る眼

信じたい
夢のあかつきサックスが
泣いている部屋、流れるメロディー

噛む決意
数え切れない暗黒を
歌なら歌で照らしてあげたい

恋という
こぼれる想いは見えなくて
君はくれるの、キスものがたり

この『好き』を
どんどん増やして追いかけて
細胞たんいのリアルを抱きたい


優しすぎ。
気持ちを聞きたいその皮膚の
涙で汚れたほおをさするの




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