笑って。《改》/秋葉竹
 
それを好き好んで
夕刻うつろうものを
真っ直ぐな目で
追おうというのに

いまからでも手に入る
黄金の果実を
手に入れないし
探さないし
その存在さえ
感じないというのに

出会いのチャンスなんて
たかがそんなものなんだ


なにも
しない


すでに世界の果てまで
すべては明るく輝いて
より多くの幸せを誇る
翼持つ天使たちが近くに来て
さまざまな鮮烈な悲しみを
自由に?き消してくれるなら

それなら
こんなもの要らないから
こらえられなかった
罪びとのかじる果実を
泣きながら
踏みにじるだけ

そんな時代の
遊びのような心の染
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