おねすてい/秋葉竹
もうきすしたい冬なあ覚えているかいむかちで真つ白なこころのいく先はいつだつてかなしみの真つ白な翼がなくてはいけないところだつたからふたりはいとくの真つ白な翼を生やしよごれたあきらめ渦巻く風吹く迷宮あとらくしよんに並び疲れたふたりのじゆんあい熱も奪われただそのなまめかしい光の雲の流れのままにこのつめたくだだつ広い宇宙にいつかこの寂しい遊園地のあしたを祝福するはずだつたのになあ覚えているかい私の哀しげな唇の行き先はおまえの寂しい首すじと決まつているんだなああの夜のふたりつきりの視線をきぼうをぜつぼうを世界をおもいをねつじようをゆめをまぼろしをなあ覚えているかい冬きすしたいためのおねすてい
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