数え歌/ミナト 螢
一枚の写真が時を止める
二人がせーのでピースを出して
三年後の未来を照らすような
四季の途中で折れてしまった角を
五回舐めても戻らない形が
枕の下で静かに眠ってる
押し花みたいな夢を広げて
咲き誇っていた出会いの瞬間
あなたといると身体が軽くなる
瞳の奥に隠れた車輪で
光を掴まえて分けてくれたね
自分が特別な存在になる
優しい人に出会えて良かった
一枚の写真が行き場を失くす
二度と会わずに命が終わるなら
三白眼の向こうを眺めて
四球を出した下手クソな投手も
五十になるまで現役でいたい
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