隆盛人間ゾーン/腰国改修
 
『わかりやすい労働基準法』というタイトルの本はあるけれど『読んでしまうでしょう』というタイトルの本はない。仮にあったとしてもそれは『呼んでしまうでしょう』であったり『混んでしまうでしょう』であったり『コンデ・コマでしょうか?』であったりする。『読んでしまうでしょう』という本が存在しないのは、もしそれがあれば、世の中、流行作家だらけになって、恐ろしいインクの高騰、印刷会社大爆発、風が吹けば桶屋が儲かる、機械株騰がるなどなど、一応大変なことになる。だから『芥川賞の取り方』ぐらいのタイトルの本はあるけど、だからといって純文学が栄えたり、芥川賞作家がバンバン現れたりはしない。
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