ジャンケンを/こたきひろし
んでいるんだから寝ていて起きてこれないだろう。
簡単に引き受けたけど僕はかなり不安になった。
しばらくしてみさよの懐かしい声がした。ドアが少し開けられて彼女が顔を覗かせた。僕の顔を見て驚いた様子を見せてドアを大きく開けてくれた。
しかしみさよの顔には体調の崩れけしては感じられなくて意外だった。何となく心の疲弊は感じたが、僕は何も言わなかった。
「これ、僕の担任が渡してくれって」
僕は直ぐに用件を告げた。
鞄の中から手紙らしき封書を手渡すと、それをその場で開封して読んだみさよの顔色が一気にかわった。
僕はそれを見てもうそこには居てはいけないと感じた。
「たしかに渡したよ。じゃあ帰
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