よみち/犬絵
つきが
照る
よ
みちに
街灯
しろく
照る
よ
ひとり
あかるい
零時が
この部屋に
きて
土色の
燻んだ
顔が
恥じるのは
よ
みち
まちへ
出たいと
希うこと
ネオンの
海を
闊歩し
たいと
希う
人
なんど?
グラスを
あければ
なんど?
酔いしれ
られる?
暗く
湿った
小人が視えて
グラスの中から
私を
みつめて
ちいさな命の
ちいさな声で
『ナニヲ、シテ、キタノ?』
ひからびた
ことば
ポトリ
落とす
だれも
そうさ
だれも
じぶんが
いちばん
かわ
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