誕生日/
ミナト 螢
ロウソクを吹く
何回かに分けて
煙が目に入り
涙を連れて行く
空っぽになった
誰も訪ねてくる
予定のないスリッパは
値札を切るまでが前夜祭だ
暖めた部屋の壁が
白い生クリーム
みたいに甘くなくても
あなたと呼吸を重ねて
バースデーケーキを
作れたなら
私はいつでも
歳をとってやる
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