きみへ/
佐野ごんた
空の手が降りて
僕を
私たちを包み
舞いあがる
遥か昔から変わらない
かすかな風
に含まれる潮騒
意味なんてなにもない
ただそこにあるものを
受け入れて
そのまま受け流す
そのくりかえしが
波なんだと思う
日本語ってふしぎなやわらかさ
連想するじゆう
感覚を水彩で伸ばしてゆく
にじんだ愛は
たぶんわからない
わからないけどわかりたい
ありがとう、ありがとう
それでもきっとたりない
泣いても、泣いても
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