デュエット/腰国改修
しブロックかなんかの上で
悲しそうにブツブツ呟いて
ときにはヒュウヒュウと歌を唄う
我々は宇宙人である
と、奇妙な声を受信した
脳内ラジオの自動探波装置
数万光年離れた
地球という星のラジオ放送で
若い僕らのようなものが
何か掛け合いはしゃいで話す
殺し合い自然災害に苛まれ
あまり楽しいラジオではないので
僕は脳内ラジオのスゥイッチを切った
きっと誰からも好まれる絵が
ついさっき届けられていた
今や4大陸でもっとも有名な
孤独の絵師が描いた絵の模造品
『ヴァカンス』というタイトル
広い海岸線の夜なのに明るい何処か
僕らとは違う生命体が住む星
そこで白い体の僕たちに似たモノが
パラソル
やめよう。
馬鹿らしい。
私達は気取りすぎだし、
僕たちも気に入らない
だいたいがパラソルなんて
来年の夏、綺麗な海で
その海の果てとは言わないけど
どこかで彼女に出会ったら
明るい歌をデュエットしてみたい
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