闇に在って/
木立 悟
と星にまみれた空が見える
滴も飛沫も
街に忘れられた径を染めてゆく
闇に在って 闇に無く
わずかな波の傾きを馳せ
どこまでも陽に取り残され
けだものは行方に放たれた火を歩む
雪に挿された針と花
岩のはざまを埋める曇
光はどこまでも光に降りて
けだものの背の火に呑み込まれてゆく
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