徒花/
いっと
知らない道を歩いていた
傍には紫色が浮かんで、流れて
花には見えず
人間にも見えない
夢の残滓、と認めて
あとで整理するために
香りだけ持ち帰る
知らない惑星が
いつの間に
か
背後に
夜に紛れた、ひとの家から
それぞれに仕舞われたとしつきが溢れ出す
恐らく、あれは咲いていた
きっと認識する必要はない
枯れていく、土に
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