鞄の中身/
はるな
奥行きのない部屋に
女があぐらをかいている
部屋にあわせて平たくなった
夢を捲りながら
雲が入ってくる
うすっぺらい空気を十分吸って
わたしたちを追い越して行く
なんということだろう
これは
四角く整えられた
鞄の中身だった
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