光のサーフィン/宮木理人
乱反射する万華鏡のなか
ジグザグに進む光のうえに
細い両足突き立てて
カクカクに進む光のサーフィン
なびく髪の毛は一本づつ抜け落ちて
ついにはツルピカになり
風の抵抗がなくなって、ますます速く
速度と輝き増して行く
キラキラのビーズを
小さな風車を
何度も回転させながら
海底と太陽を
コンビニとスカイツリーを
何度も往復しながら
何度も見た景色に
初めて見るようなきらめきを際立たせる
日が暮れると
光の速度がなくなって
ぼくはぽつんと
海辺へ降ろされて
太陽はほんとうに海の底に沈み
沸騰した海水のなかで魚たちが茹で上がる
山は宇宙に手を伸ばし、必要以上にせり上がる
その間で
たいくつそうなヒトデが1匹、変なポーズしてる
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