天使の蒼い声をきかせて/秋葉竹
私はあなたみたいになりたいの、
っていうと、あなた、
うつむいて、笑ってたね?
何を言われても、黙って、笑って
芯はつよくって
人をあたたかい気持ちにしてくれる、
あなたの言葉を
聴いてるだけで、
あなたの顔を
見ているだけで、
惚れてしまうと思ったよ。
(でも、顔みて惚れるって、ただの一目惚れ?)
深夜この街は、
メインストリートにも、
人はいないの?
猫も、いないの?
誰の声も聞こえない。
海の底にいるみたい。
雨音だけが かすかに
糸電話がコールするように聞こえる。
あなたの声が、かすかにね、
「ねぇ、ちゃんと、聴こえてる
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