東京/
ミナト 螢
都会のスピードに慣れようとして
おもりを外した身体で生きる
良く見えない星に掴まるよりも
ネオンの明かりが無個性に光り
次から次へと流れていくから
タクシーを止めるのが下手だった
夜の時間は長い気がするけど
本屋もデパートもシャッターを下ろし
小説はラストシーンを書き換え
マネキンは首の角度を直す
誰も知らずに真夜中は運ばれ
明日の客は気付くだろうか
行列の先で見つけたものに
時間という付加価値を付けて
満足してるだけなんじゃないの
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