祝福/ミナト 螢
スプーン一杯の愛の言葉で
ハチミツみたいな関係になって
転がってゆく琥珀色の海を
名前で呼び合う未来の命を
宿した体に重たい
銀河のレールが見えて
美しいと言う時間が好きだ
君を幸せにできるのが
僕じゃなくて残念だよと
口にした後で
似たような瞳を重ねる二人の
影の中に入ろうとして
恥ずかしくなるまともな神経で
三角形の頂点を壊すと
僕はただの細長い
キャンドルだ
この頭に火を付けて
幸せになれと
ヒットソングを連発するから
泣いて笑って煙に巻く記憶
君の横顔を黙って盗む
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