日没の永遠への収束/
朝倉キンジ
夕日が奏でるのは
次の世界へと わたり響く調べ
もろびとの想いは 影にひかれ
終わりの彩りへと 去ってゆく
しかし まだ
呼ぶ声がある
呼ぶ声がある
愁いと憧れに染まる 衝動が
永久の夕焼けに 消え入らんとする
そのときに
彼方をおおう きぬ雲の
純粋な心は いまだ
面影を愛するのであった
(ついに黄いろな光景は消えない)
そうして
そのときは優しく
思慮と疲れとを 包含して
過ぎていった
そのきらめきを 遺しながら
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