ラブソングを排泄する/KEIKO
うちは最近、貪るみたいにラブソングを聴いてる。カラオケで友人が唄った歌の中に魅かれる曲があればMXで落として、そしてしばらく聴き入る。世の中には、どんだけ多くのラブソングがあるんやろうか。そのうちのいくつかに自分を重ねて唄うことで自分の気持ちを表現したつもりになってる。あるいは、ロマンティックな歌詞のような言葉を甘く耳元で囁かれた気分になってる。
この傾向は、今うちが表現したいだけの愛情を内側に持っているからやろうか。それとも、それだけ愛情に飢えているからなんやろうか。
どちらにしても、『救われている』って感じてる。それは単に、涙を流すのがストレス発散の方法の一つやと言われているのと同じで、大声で唄うことですっきりしてるという女性の典型的感覚なんかもしれへん。けどやっぱり、外側へ『出す』ってことは、排泄することもそうかもしれんけど、気持ちいいことなんやろう。
だから、こうやって、今夜もうちは言葉を排泄する。
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