僕は世界の何を知ったというのだろう/pochitto
 

いつだってそうだった世界は僕の知らないところで闇の皮を切り裂いて光を――虹彩の形に切り取られた――どこかに
投げかけていたのさ乱気流をかいくぐって浮かび上がった場所は実は無限に大きな座標軸のほんの一点にしか過ぎな
かったんだ生まれる場所であり消えゆく場所でもあるそこは経験したことのない感情が住んでいた――そんな感じで物
語は始まったんだよねそう僕は若くて、というか物を知らないヤツなワケだ(笑)――世界を意識しだしたきっかけは? 
いつだって意識してきたさ要するに程度の差だよね小さい頃はそれなりのカタチをした世界を思い描いていたわけで今
はよりリアルな言い換えれば夢のない世界を意識して
[次のページ]
戻る   Point(2)