微笑みの部屋/秋葉竹
そんな夜も眠ったほうがいい
旅立ったあの女の部屋は荒れはてて
酔っぱらいの方言で
意味不明な尊い言葉が
炙り出されて
真っ黒に縮こまっていたあとが
ゴミ箱に投げ込まれている
まったき、
好きという感情の正義さ加減と来た日にゃ
否定することさえ
罪に問われそうな清純をふくんでいるかな?
これから
触ってほしいとか、いうなよ?
どこにも、
あなたを心地良くさせるツボなんか
ないんだから
黒い感情は抑え殺して
リバースさせて
わざとらしいほど明るい空色の声を
出しましょうか?
壊れない矛盾、
光らない片恋、
溢れない悲鳴、
輝かない星
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