いつの日かこの短歌たちを読み返す僕が笑ってくれますように/水宮うみ
もういいよ善とか悪とか正義とか公園のベンチでビスケットを食べよう
味気ない今だとしても生きてれば星の綺麗な夜にも会えるさ
入力の速い彼女はいつだってタンタカタンと短歌をつくる
気分屋で言葉を解さぬ飼い猫とじゃれてるときだけ本当の僕
ことばってナイフになる日もあるけれどときには優しい毛布にもなる
ひとりでもへっちゃらさってひとりごとつぶやくくらいにひとりはつらい
君たちもいつかカエルになるんだよ五線譜に並ぶ四分音符たち
あの歌が僕の両耳を心ない言葉たちから守ってくれた
足掻いてた日々を
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