ダニ男の知られざる述懐/ふじりゅう
微かに匂う血の雫
僕は目覚め…
身体中をダニ
ダニダニダニダニダニダニダニダニダニダニダニダニダニダニダニダニダニダニダニダニダニダニダニダニダニダニダニダニダニダ
私は死んでいた。
黄色い鳥は白い雲を越えれず
黒い山頂付近で涙を流した
加速する私はダニになっていた
私が生きるには目の前の女を襲うしかないと
眠る私のダニがそう告げている
近くにいるダニがチラリと見る度、チクリと心が揺れる
あぁ桃源郷の狭間で揺れていたい
しかし私は襲うまい、陸に上げられた魚のようになろうと
あぁ、それにしても血が欲しい。
耐えられない我慢出来ない耐えられない我慢出来ないもうどうなってもいいぃぁあああああぁぁあああぁぁ、,…
血をくれ!
きゃあダンッ!
プ
山なりは地平線を好きになったらしい
結局僕が何をやっていたのか分からない
そこに輪を携えた空想があるのなら
出来れば雲の中に入りたい
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